* Atelier Sonoki アトリエソノキ * お菓子教室
東生駒で小さなお菓子教室をしています。お菓子好きが綴るEssai。
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思いのままに

雲ひとつない紗がかかったようなブルーの空に誘われて、
大和文華館に梅を愛でに行く。
梅の小径と書かれた矢印を追って
文華館への階段を登っていくと、
様々な桃色のグラデーションが
心の襞にそっと足跡を残すみたい。
枝ぶりはつんと背筋をのばしているのや、
艶っぽく枝垂れているのもあって、
どの木も静かに呼吸している。
小山の中程に
「幸せの梅(四合せの梅)」と書かれている木は、
4種類の梅の枝を接木してできたもので、
私は心打たれて少しの間動けなかった。
だって1本の木の幹に支えられて、
色も形も違う梅たちが同じ時期に
お互いにそしらぬ顔で輝いている。
周りに誰もいないのをいいことに、
手を合わして祈らずにはいられなかった。
胸がじんとして温かい気持ちで一番上までくると
さらに上手がいて、
「七福神の梅」(7種類の梅の枝を接木した梅)がある。
きっと幹は栄養の振り分けに大わらわなのだ、
まさに神業だなあと思う。
私は7つの中では、
おもいのままという品種が気に入ってよく観察する。
主張しすぎずかといって薄すぎて貧相でもない、
ちょうどいい具合の桃色で、
ひとつの花に花びらがふわふわと幾重にも重なり、
小ぶりで控えめでほんの少し華やか。
いくつかの花の単位でとびとびに集まっている。
それで時々違う色がでるのだけれど、
それは人間の思うとおりにはならないから、
「おもいのまま」というのだそうだ。
何度か往復して下りると、
入口の近くに白玉梅という品種の白い梅がある。
花弁はきちんと5枚で楚々としてつぼみはぽっこりしている。
つぼみが緑色だからか、
香りにのぼせあがったのか、
無機質に感じない白色の桃の花を
飽きることなくいろんな角度から眺めた。
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